令和6年度事業報告 地域活動支援センター「糸ぐるま」

地域活動支援センターは、令和5年度に引き続き、利用登録されたメンバーが自宅以外でも安心して過ごせる居場所となるよう努め、集う方々の様々なご相談に対応してまいりました。メンバーのみならず、蕨市民の皆様からの一般相談も随時お受けし、地域における相談窓口としての役割を果たしております。
令和6年度も、多くのご相談が当センターに寄せられました。対面でのご相談に加え、電話によるご相談も依然として多くいただいております。これは、症状により来所が困難な方や感染症への懸念をお持ちの方に加え、長年ご利用いただいている方が高齢となり外出が難しくなられたなど、様々な理由によるものと考えられます。電話相談は、そうした方々にとって必要不可欠な支援手段となっています。
ご相談内容は、日常生活、健康、経済的な問題、人間関係、福祉制度の利用など多岐にわたります。相談支援に加え、必要に応じて訪問支援、医療機関への同行、関係機関との連絡調整なども行い、より複雑化・多様化するニーズに対応するため、職員一同、専門知識の習得と連携強化に努めております。
居場所としての機能においては、メンバーが主体的に活動に参加できるよう、創意工夫を凝らした企画運営に力を入れました。体を動かす機会として定着した「糸ぐるま散歩」や「ストレッチ」、メンバー同士の交流を深める「糸ぐるまミーティング」や「お菓子作り」「糸ぐるまMusic Day」「動画鑑賞会」に加え、日常生活に役立つ情報提供として「スマホ相談室」は引き続き多くの方にご利用いただきました。
また、令和6年6月からは、平日に用事があって参加できないメンバーにも参加の枠を広げたいという思いから「糸ぐるまナイト」を開始いたしました。1年を迎えた「糸ぐるまナイト」は、皆様から大変ご好評をいただき、今ではすっかり定番のイベントとなっております。
さらに、令和6年11月からは、メンバーの個人情報や詐欺被害を事前に防ぐことを目的に「あんしんライフセミナー」を開始いたしました。
昨年度、コロナ禍においてメンバー間の交流を深める上で大きな役割を果たした「糸ぐるまジャンボ(抽選会)」は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、今年度の開催は見送りました。しかしながら、メンバー間の交流促進へのニーズは依然として高く、その代替として、12月の糸ぐるまカフェにおいて、クリスマスイベント及びビンゴ大会を実施し、大変盛り上がりました。今後は、感染状況に配慮しつつ、新たな交流企画を検討してまいります。
*表をクリックすると拡大表示されます

令和6年度事業報告 指定特定相談支援事業所「糸ぐるま」

令和6年度の指定特定相談支援事業所「糸ぐるま」は、昨年同様、一般相談支援事業および特定相談支援事業を安定的に実施することができました。
一般相談支援事業については、実支援者数157人に対し、延べ3394回の支援を実施し、地域における継続的な相談支援に対するニーズの高さが窺えました。支援の内訳を見ると、電話による相談が1964回と最も多く、来所による相談(163回)や訪問による相談(77回)も実施し、また、関係機関を通しての相談(832回)も非常に多く、年間合計3100回の支援を行いました。
特定相談支援事業においては、ご本人や関係機関と複数回にわたる綿密な連絡調整や面談を重ね、一人一人に寄り添った丁寧な支援を心がけてまいりました。サービス等利用計画(案)の作成は年間107件、サービス等利用計画の作成は年間110件となりました。また、計画実施後の状況を確認するモニタリング報告も年間366件実施し、ご利用者の状況に合わせたきめ細やかな支援を継続しました。
また、ご利用者との「顔の見える関係」をより一層大切にするため、計画相談における訪問件数が昨年度よりも増加したことが挙げられ、これにより、よりきめ細やかな状況把握と、深い信頼関係の構築に努めることができました。
併せて、一般相談・計画相談ともに、関係機関とのやり取りも非常に多く、ご本人のみならず、ご本人を取り巻く多様な社会資源(医療機関、福祉サービス事業所、行政等)を通しての支援が多かったことが印象的で、地域全体でご本人を支える多角的なアプローチに注力した結果だと認識しております。特に昨年度はグループホームとの連携が多く、地域生活を支える重要な社会資源であることを強く感じました。
今年度も引き続き、単にご利用者とサービスを繋ぐだけでなく、健康面や経済状況など、ご本人が置かれている状況を多面的に把握・理解し、様々な関係機関との連携を強化することで、お一人お一人が「自分らしい」地域生活を送れるよう、支援に尽力してまいります。
*表をクリックすると拡大表示されます


令和6年度事業報告 就労継続支援B型事業所 「つむぎ」 

登録者数 35名(令和7年3月末時点)
平均年齢 49.8歳
単身率 22%
工賃 170円/時間
フラワーセンター工賃 1,028円/時間
全体平均工賃 25,477円/月間

 

1.事業内容 
①内職: Amazon・箸入れ・単発の年金封書入れ
②フラワーセンター: 園芸業
③創作: 機織り・刺繍・雑貨創作・販売
つむぎミーティング 月1~2回 実施
運動プログラム   月2~3回 実施
ごはんプログラム  月1~2回 実施

 

2.令和6年度の活動
令和6年度つむぎ実施イベント

4月 苗木市出店
ハンドメイドマルシェ出店
11月 宿場祭り出店
社協祭り出店
5月 けやきの下マルシェ出店 12月 障害者週間出店
6月 総会 1月 初詣・新年会
8月 お盆プログラム 3月 防災訓練
お花見
9月 防災訓練
ハンドメイドマルシェ出店
   

おかげさまでつむぎは開所から丸5年を迎えました。先に挙げた3つの事業を展開しながら、全体ミーティング、運動プログラム、ごはんプログラムを実施しております。「働くを支える=生活を支える」と考え、登録メンバーの生活環境の調整や困り事にも配慮し、病気、障害に関する相談、経済的な相談、受診同行、家庭訪問、多職種との連絡調整などの生活支援を同時におこなっています。このような支援を継続していくためにも、スタッフの研修や研鑽が不可欠であり、同時に5年経過した今、つむぎを辞めていった方、安定せず来所できない方の傾向分析も必要と感じています。
3つの事業は順調に経過しながらも、創作については、この複雑な社会で、継続的に物を売っていくことの難しさ、同時に売れたときの喜びも手ごたえとして感じています。個々の販売会の特色に応じた売り方を検討すること、定期的に新しいデザインを入れていくこと、同時にそれはメンバーが作れるものであることなどを鑑み日々スタッフ、メンバーともに、努力を重ねています。
平均工賃によって、障害福祉サービスの報酬が決定することになってから2年が経過し、今度は短時間利用者が多いB型事業所への報酬減算強化が打ち出されています。「まずは短時間から通所する事に慣れていきたい」というメンバーの受け入れが今後難しくなるのではないかと危惧しております。メンバーに寄り添いながら安定した収入を確保し、つむぎが継続していける体制をどう作っていけるか今年度の課題と考えています。
*表をクリックすると拡大表示されます

令和6年度事業報告 企業向け働く方のメンタルヘルス事業

令和6年度、相談者数は3名。契約会社2社。相談内容は会社内のハラスメント相談1件会社内の人間関係1件、家族の疾病について1件となっています。

令和6年度事業報告 その他の事業

1、権利擁護事業 法人成年後見1名
2、認知症初期集中支援チーム1名